
環境
解説に使用する、CUDA Toolkit 10.0のインストール環境は以下の通りです。(10.1/10.2も同様)
- Windows10 Pro 64bit
- Visual Studio Community 2017
- GeForce GTX1070
VisualStudioはCUDA Toolkitをインストールする前に入れておきましょう。
ここでインストールするCUDA Toolkitのバージョンは10.0です。
CUDA10.0はVisual Studio 2012~2017に対応しています。
解説では Community 版を使っていますが、Professional版などでも同様に使用できます。
対応していないVisual Studioを使いたい場合は、過去のバージョンのCUDAをインストールしましょう。
ダウンロード
1.以下のサイトに移動します。
2.Operationg System の [Windows]を選択します。

3.対応する環境を選択し、[Download]を押しましょう。
インストーラがダウンロードされます。

インストール
1.ダウンロードしたインストーラを実行すると、以下の画面が出てきます。特に変更せずに進めてください。


2.インストールするソフトをカスタマイズできますが、ここでも特に変更の必要はないので、どんどん次へ進めてください。


3.インストールが完了したら、画面を閉じてVisual Studioを起動してください。

4.ディスプレイドライバが古い場合があるので、NVIDIAのサイトからドライバをダウンロードしてください。
Visual Studioの設定
1.Visual Studioを起動したら、Visual C++で適当なプロジェクトを作成してください。
ここでは「MFCアプリケーション」で「CudaTest」というプロジェクトを作成しました。

もし、Community版を使っていてMFCアプリケーションの項目がない場合は、Visual Studio Installer を使ってインストールをしましょう。
(必ずしもMFCアプリケーションである必要はありません)

2.次にアプリケーションの種類をダイアログベースにして、完了します。

3.プロジェクトを作成したら、ソリューションエクスプローラの「CudaTest」のプロジェクトを選択してから、メニューの「プロジェクト」ー>「ビルドのカスタマイズ」と選択してください。

4.ビルドのカスタマイズファイルで「CUDA 10.0~」にチェックを入れてOKを押してください。

5.プロジェクトのプロパティを開き、[リンカー]->[入力]->[追加の依存ファイル]に「cudart.lib」を追加してください。

これでVisual StudioでCUDAを使用できるようになりました。
複数バージョンの共存
複数のCUDAのバージョンをインストールして、状況に応じて選択したい場合、同様にビルドのカスタマイズファイルでバージョンを選択します。

念のため、プロジェクトのプロパティページのコマンドラインのパスを見てみましょう。
希望のバージョンを指していれば成功です。

次回は実際にコーディングに移っていきます。

